学長 香津子の部屋PRESIDENT'S BLOG

佐賀女子短期大学学長 田口 香津子

学長である私は、佐賀女子短期大学の一番のファンと自称しています。
高校生や保護者の皆様、地域の皆様、自治体や企業団体の皆様に、「佐賀女子短期大学長のとっておきニュース」を盛りだくさんに発信 していきたいと願っていましたら、「香津子の部屋」を創っていただけることになりました。
旭学園の人間教育「佐賀女子短期大学」から、時間と空間とを縦横無尽に駆け巡るメッセージを届けます。

2021年09月03日

学歴について思うこと

【高学歴社会とは】

SDGsに謳われているように、誰でも質の高い教育を受けられる環境整備は、よりよい世の中を築くため必要不可欠です。

 学歴は、時間と費用の教育投資の証であり、生涯賃金と比例するものと言われています。良い学校に進学し、良い就職先を確保し、経済的安定を得る人生。今も、多くの人たちが望むレールでしょう。

 近年、高学歴社会に拍車がかかり、4年制大学、大学院と進学率が上昇し、短期大学の進学率は低くなってきているそうです。また、少子化の影響で、一部の有名な入学難関大学をのぞけば、入学の倍率は昔ほど高くありませんし、仕事を選ばなければ就職できる状況です。一方では、教育投資の時間と費用に見合った就職先を見つけられない高学歴者も少なくないと聞いています。

 進学や就職に関しては、個々人の置かれた環境に左右されます。誰にでも等しくチャンスが巡ってくるわけではないのが現実です。もちろん進学より就職を自らの道として選ぶ人もたくさんいます。

 就職して収入を得るということは、その対価としてふさわしい労働力を提供することです。時間と費用を自分に投資する学生の身分とは大きく異なり、社会人としての責務を強く求められる世界です。10代で社会人となり、学校ではなく、人生がそのまま学びの場となり、人間的成長を遂げた方々も実際には多くいらっしゃいます。

 「学歴」を「学び続けている歴史」と広い意味で捉えれば、卒業した学校の種類ではなく、卒後後、社会人となってもなお学び続けているかどうかが、個々に問われているのでしょう。

「高学歴社会」のめざす本質は、「人間的成長のために学び続ける意欲の高い人々が築く人間性豊かな社会」ということだと解釈している私です。

 

【私にとっての学歴】

 実は、学長を拝命している私の学歴は、4年制大学卒業です。

 大学院で学んだ専門家、博士の学位を持った優秀な人材が大半を占める大学・短大の教員の中では少数派です。正直、大学の顔として輝かしい学歴を持てていないことは、申し訳ない気持ちがしています。しかしもう一つの気持ちもあります。大学卒業後も人間として学び続けてきた歴史はあるのだから、優秀な仲間の力を引き出しながら、協働性をもって職務を果たしていこうという気持ちです。

 おかげさまで、短期大学教育に約40年携わることができ、表彰の機会まで頂き、多くの素晴らしい出逢いを経験し、学長任期最終年となりました。(こんな私をトップに選んでくれた佐賀女子短期大学の教職員の人間性に感謝しています。)

 さて、私の人生のターニングポイントの一つは、大学に進学したことだと断言できます。

 私は、「高校卒業後に就職し家計を助けてほしい」と望む父親を必死で説得し、仕送りなしを条件に大学に進学しました。学費は全額免除、奨学金とアルバイトで生計を立て、4年間、心理学を学びました。大学卒業後、故郷宮崎に戻り、3ヶ月間就職浪人をしましたが、縁あって、宮崎大学教育学部の特殊教育(今の特別支援)研究室の研究補佐員となりました。また縁あって、翌年4月には佐賀女子短期大学児童教育学科の助手として就職しました。

 大学の4年間は、授業以外の時間は、アルバイト漬けの日々でした。なかでも週に1~2回、児童相談所の一時保護所で夜間当直員の仕事をし、多くの子どもたちと出逢った経験は今も血肉として生きています。授業だけでなく、自己の成長を目的として学ぶ時間が持てた、一緒に学ぶ仲間を得たことが、その後どれだけ財産となったかと思います。

 ですから、私は、本当は進学したいけれど経済的な事情で断念するしかないと半ばあきらめている高校生を応援したくなります。ついつい過去の自分を重ね合わせてしまうのでしょう。

「高等教育無償化の制度をはじめ、多彩な奨学金制度があります。アルバイトもまた、人間的成長を促す学びの場です。資格免許の取得も人生を生き抜く力になります。共通の夢を持った学生時代の友達は、利害を抜きにした一生の宝物になります。本気で進学できる道を探しなさい。佐賀女子短期大学もその道の一つです。」

 生涯、学び続けていきましょう。自分の真の「学歴」に誇りをもって生きていきたいです。

 

 

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