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2019年04月02日

佐賀女子短期大学入学式によせて

満開の桜の下、晴れて入学の日をお迎えになった209人の新入生の皆さん、おめでとうございます。保護者の皆様のお悦びもひとしおと存じます。

また、ご来賓の皆様、この中には、ミャンマーからお越しの日本語学校の先生方、そして佐賀県内の留学生受け入れ施設の皆様、外国人留学生育成協会の皆様もおいでです。お忙しい中、ご列席頂き、ありがとうございます。

さて、昨日、5月1日から使用される新しい元号が「令和」と決まりました。この元号には、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められて」います。今年、佐賀女子短期大学には、ミャンマーや、中国、韓国、ネパール、ベトナム、フィリピン、カンボジアと7か国から48人が、希望を胸に入学、あるいは留学してきました。佐賀女子短期大学で、日本の学生と多国籍の学生たちが、美しく心を寄せ合い、勉学に励み、互いの国の文化を理解し合いながら、新たな時代を作っていくことを嬉しく思います。

先月21日、メジャーリーグ、シアトルマリナーズのイチロー選手が引退会見を行いました。その会見は、私も含め、多くの人達の胸を打ちました。彼は、会見の中で若い方に向けてこう、アドバイスを送りました。「野球だけでなくてもいいんですよね、始めるものは。自分が熱中できるもの、夢中になれるものを見つければそれに向かってエネルギーを注げるので、そういうものを早く見つけてほしいと思います。それが見つかれば、自分の前に立ちはだかる壁にも、壁に向かっていくことができると思うんです。それが見つけられないと、壁が出てくるとあきらめてしまうということがあると思うので。いろんなことにトライして。自分に向くか向かないかよりも、自分の好きなものを見つけてほしいなと思います。」

今でこそ、日本だけでなくアメリカでも、イチロー選手は、偉大な、歴史に残る選手として認められていますが、彼がアメリカのメジャーリーグに移った時は、日本で活躍していたからといってどれ程、アメリカで活躍できるのかと、疑問の声が多くありました。しかし、この声を彼はたゆまぬ努力で打ち消してきたのです。この会見を聞きながら、私はある聖書の一節を思い出していました。

『求めなさい、そうすれば与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。誰でも求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる』(マタイによる福音書第7章)

そう、求める者には与えられる。言い換えれば、求めなくては、探さなくては、門をたたかなければ、与えられないということです。

皆さんの隣にいる留学生は、厳しい試験に合格し、学びの場を求めて日本にやってきました。中には、5歳の男の子をご主人のもとに預けて来ている人もいます。その人は、雨が降ると道路が浸水し、学校に通えなくなるので、子どもに教育の場を与えたいと、かわいい盛りの我が子と、2年間別れる決心をしました。短大を卒業したら家族を呼び寄せ、日本の学校に通わせるという夢を持っています。多分彼女は、懸命に学び、その夢をかなえるでしょう。

佐賀女子短期大学は、皆さんの夢を応援することを教育の柱に掲げています。ただ、夢を持つ自由とともに、皆さんに等しく与えられているものがあります。それは何でしょうか。それは時間です。ですが、この等しくというところに、厳しさがあります。皆さんに与えられている2年間、あるいは1年間という時間は誰にも同じであるという事です。

現在日本では、若い皆さんが就職を望めば、どこでも受け入れてくれる、人手不足の状態が続いています。先輩の中には、経済的な理由以外で、退学して就職した人もいます。ですが、この短大で、よく学び、友達を作り、人として成長すれば、様々な資格を手にし、優れた社会人となるための土台をつくり上げることができます。それは、生涯にわたって、皆さんの財産となるでしょう。

教職員があなたが求めていることをサポートし、共に学ぶ友人が励ましてくれる、この環境は、2度と手にできない、貴重な時間です。この恵まれた環境を活かし、是非、素晴らしい学生生活だったと思える時間を過ごしてください。

新しい時代とともに入学してきた皆さん、皆さんの未来が明るく、希望に満ちたものであることを、願い、信じて、私からの祝辞と致します。

 

平成31年4月2日     

学校法人旭学園理事長   内田信子

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