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2021年08月10日

第2回現代韓国映画祭 in SAGA 無事に終了しました

謝辞

8月8日(日)に開催しました第2回現代韓国映画祭は、台風接近の中でしたが、多くの方々にご来場いただきました。改めて御礼申し上げます。

新型コロナウイルス感染予防のため、検温とマスクの着用、手指消毒、そしてお名前とご住所等をあらかじめいただきながら、左右を空けての座席指定をさせていただきました。ご協力ありがとうございました。

入場してから、視力が悪いため前の方の座席に替えたいというご希望の方やお連れ合いの方の予約忘れ等には、左右脇ブロックの指定席でないお席へご案内することにしました。他に、左右脇ブロックの後部席や中央ブロックの最後尾席の座席指定をしていない席には、少人数ですが本学関係者及び運営スタッフも、みなさまとご一緒に観覧させていただきました。

第一部上映修了後と第2部上映開始の間に行いました4名の研究者によるシンポジウムは、上映開始まで1時間近くを取ることができないため、短時間でのプログラムとなりましたが、2作品の韓国の現代社会史を解析するお話が聞けたと思っております。大変短い時間のシンポジウムでしたが、今回の大会に学術的な厚みを付与することができたのではないかと思っております。

『焼肉ドラゴン』は1970年大阪万博博覧会が開催される前年の、伊丹空港近くの国有地の路地に住む、在日家族の物語でした。日本の高度経済成長は〈家族〉の場を失っていく過程でもあったと考えられます。それは、在日の路地でも同じことでした。この作品は、〈家族〉が南や北、外国、そして日本と居住が散り散りになりながらも、〈家族〉の絆をしっかりと繋ぎとめる家長の存在が印象的でした。

一方、『国際市場で逢いましょう』は、朝鮮動乱による〈家族〉の離散のため、幼くして家長となったドクスが、家族を養うためにドイツへの出稼ぎ炭鉱夫となった1960年代、妹の結婚資金や雑貨店の買い取り資金獲得のためベトナム戦争さなかのベトナムへ行き、そこで片足を失いながらも家長としての責任を果たし、離散した家族の再構築を試みたのでした。

2作品とも、テーマは〈家族〉でしたが、日本と韓国を舞台とする設定の違いによることから、そのベクトルは異なった様相を見せてくれました。そのような、同時代的でありつつも、しかし異なる〈家族〉のありようを描いた2作品を今回の開催作品として選んでみました。

第2回現代韓国映画祭へのご来場、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。またお会いできることを楽しみにしております。

 

大会実行委員長及び現代韓国文化研究センター長

長澤雅春

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